「藝術中心◎カナリヤ条約」

北加賀屋エリア(大阪市住之江区)の廃工場をリノベーションしたアートスペースが、2011年秋に「藝術中心◎カナリヤ条約」としてオープン。使われなくなった工場建屋の外観はそのままに、その内部にさまざまなアート作品を発表するためのスペースを出現させた独創的な空間づくりが特長です。

ー廃工場の雰囲気を残した独創的なアート空間ー

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工場操業時の面影をいかしたアートな空間

「藝術中心◎カナリヤ条約」は、もと炭などの特殊燃料を取り扱う工場の跡地をリノベーションしたアートな空間です。壁や屋根の波形スレート、重量物を持ち上げるのに使われていたチェーンブロックなど、操業当時の面影はそのまま残され、建屋の中にビジュアル的なイメージのまったく異なった空間が作られています。
演劇やダンスを中心に音楽や美術、映像など、さまざまなジャンルの作品を発表できるよう、音響と照明機材を備え、客席(仮設式ひな壇)は約50名を収容できます。

ー先駆的かつ実験的なアート作品の発信を目指すスペースー

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表現者よ、次代のカナリヤたれ!

かつて炭坑夫たちは、坑内で有毒ガスが発生しているかどうかをいち早く察知する手段として、カナリヤを持ち込んでいました。カナリヤは空気の変化に敏感な鳥で、坑内の空気に少しでも有毒ガスが含まれていると、たやすく死んでしまう。つまり炭坑夫たちはカナリヤの死をもって、自らの危険を回避することができたそうです。
このことから近代では、芸術家や表現者をカナリヤのたとえて、彼らの鋭敏な感性が作品を通して、時代の潮流の変化を告知しているとされてきました。
また「歌を忘れたカナリヤ」という詩があります。明治時代以降、脱亜入欧のもと欧米文化に傾倒してきた日本は、現代においても、「自分の歌=日本流」を忘れているように思えます。歌を忘れたカナリヤであることをあきらめて、欧米の象徴たる雄々しき鷹とか鷲になろう、というのはもっとおかしな話。むしろ、カナリヤならばカナリヤであることを知ったうえで、かつカナリヤとしての多様な歌を唄い出すべきではないでしょうか。
「カナリヤ条約」は、あらゆるジャンルの表現者が次代の美妙な変化を鋭敏にとらえ、新しい日本流の文化や芸術を発信していくアートスペースです。